野ボール横丁BACK NUMBER
日本ハム・斎藤佑樹を使うのは「今」!
過剰な期待でも、不信感でもなく。
text by
中村計Kei Nakamura
photograph byNIKKAN SPORTS
posted2014/04/22 16:30
今季はオープン戦から145kmを計測するなど、明らかに昨年までとはボールが変わった斎藤佑樹。二軍からの復活を見せることができるか。
斎藤を使うなら「今」しかない。
6回にツーランを喫したが、ゆったりとしたフォームで、相手の出方を見ながら余裕を持って投げている。7回2失点という結果以上に、今後に期待が持てる内容だった。
「結果が出ないと悪いんじゃないかと思って考え始めちゃうんですけど、調子自体はいい。そこだけはぶれないでやっていきたいと思う」
もちろん調子がいいからといって一軍で勝てるものでもない。開幕2戦目のオリックス戦のあと、栗山もこう話していた。
「どんなにいいボールを持ってても、プロでは飯は食えない。ゼロに抑えないと」
もっともである。
ただ、これだけははっきり言える。「プロ入り最短KO」などと新聞で大きくかき立てられると、試合を見ていないファンは今年も斎藤はダメなのかと思われるかもしれない。が、今年の斎藤は、間違いなくいい。大学、プロ3年目までの斎藤とは明らかに違う。
あえて流行語を使わせてもらうが、斎藤を使うなら「今」である。