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フェド杯で期待したい、
奈良の力と新監督の手腕。
~吉田友佳の女子テニス強化策~
text by
秋山英宏Hidehiro Akiyama
photograph byMannys Photography
posted2014/04/02 16:30
2月のアルゼンチン戦で日本女子のエースとなった奈良(右)と初采配を振った吉田監督。
このところ特筆すべき活躍がなかった日本女子の中にあって、2月のブラジル・リオオープンでの奈良くるみのツアー初優勝は久々の朗報だった。
奈良は日本女子では井上悦子、クルム伊達公子、杉山愛らに次ぐ8人目のツアー優勝者となった。失礼ながら、飛び抜けた何かを持った選手ではない。伊達ほどのショットの切れも、杉山ほどの足の速さもない。しかし彼女は、原田夏希コーチが「どんな時でもくさらず、心折れずにやれる」と誇るように、向上への努力を続けられる選手。その「才能」が結実した初優勝と言えるだろう。
この優勝の少し前に、奈良は国別対抗戦フェドカップ日本代表としてアルゼンチン戦に臨んだ。森田あゆみは体調が万全でなく、伊達はツアーを優先させたため、奈良が初めてエースの重責を担った。