サッカーの尻尾BACK NUMBER
ルイ・コスタから本田へ、共感と激励。
歴代の10番も通った「酷評」という道。
text by
豊福晋Shin Toyofuku
photograph byEnrico Calderoni/AFLO SPORT
posted2014/03/19 10:50
「ガゼッタ・デロ・スポルト」に掲載された、ウディネーゼ戦の選手採点。フル出場した本田圭佑は、ターラブトやメクセスと並んでチームで最も低い5点だった。
歴代の10番も当初は批判され、それを乗り越えた。
同じく10番を背負う本田もセリエAではまだ無得点だ。事実、これまでには『彼に得点は期待できない』という批評もあった。
「どうしてもゴールが決められなかった。だからとにかくアシストをしようと思った。1試合に必ず1アシストはしようと心に誓ってね。味方を活かそうと奮闘した試合が続いた。
するとある頃から、周囲は『ルイ・コスタは点は取れないけどアシストでチームに貢献してくれている』という見方をされるようになったんだ。得点を決められないなら別のことをやるだけ。手厳しいミランサポーターを味方に付けるには、とにかく努力することだ」
現地で批判される本田を嘆く声もある。しかし先代の日本人たちも、歴代の10番も、当初は辛辣な批判を浴び、それを乗り越えてきた。誰もが通った道を、2014年の本田は歩んでいるのである。