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黙々と現実に向きあう38歳、
建山義紀の決意と可能性。
~イチロー、黒田、田中を追って~
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph byYukihito Taguchi
posted2014/03/18 10:00
2月27日のパイレーツ戦で右打者4人を完璧に抑えた。次戦も好投し、昇格も見えてきた。
日米通算でプロ16年目のベテランは、自身が置かれた厳しい立場を痛いほど理解していた。昨季オフ、ヤンキースとマイナー契約を交わし、招待選手としてキャンプに参加している建山義紀は、言葉を選びながら、しみじみと言った。
「次元の違うところでやられている3人なので、いいものを勉強させてもらえれば、という感じです」
3人というのは、ほかでもない、イチロー、黒田博樹、そして鳴り物入りで移籍してきた田中将大である。メジャーで実績を残してきた2人はともかく、ひと回り以上、年齢が違う田中に対しても、一歩引いた姿勢を見せるところに、心に秘めた、並々ならぬ決意がのぞいた。