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'70年代に愛されたパーカが、現代のスタイルで甦る。~アークティックパーカ復刻版登場~ 

text by

高成浩

高成浩Seikoh Coe(POW-DER)

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photograph byHirofumi Kamaya

posted2011/01/12 06:00

'70年代に愛されたパーカが、現代のスタイルで甦る。~アークティックパーカ復刻版登場~<Number Web> photograph by Hirofumi Kamaya

 2010年で創業180周年を迎えたアメリカのアウトドア老舗ブランド、「ウールリッチ」がこの冬注目を浴びている。1970年代、アラスカから天然ガスのパイプラインを引く作業現場で労働者たちが愛用していた、『アークティックパーカ』が復刻されたからだ。

 このウールリッチの顔とも言える防寒アウターは水鳥の羽毛、すなわちダウンを使用しているのが特徴だ。そもそもダウンという素材は保温力が高く、ハイテク繊維が進化した今日においても、スキーヤーやクライマーがこぞって着用するほど。そんな優れた天然素材を良質なものだけ厳選し、贅沢に使用している。

 だから、極寒のアラスカでも耐えうるほどの保温力を持つ。日本の冬にはむしろオーバークオリティとさえ感じる。しかも、外側の布地はコットン60%、ナイロン40%の割合で織ることで撥水性を高めた、通称60/40(ロクヨン)クロスとなっている。だから、雪や雨に濡れて、ダウンの保温性が低下することがない。

真冬のスポーツ観戦には腰回りが冷えないレギュラー丈を。

 人気の秘密はもうひとつある。40年前のモデルが欧米人向けのサイズだったのに対し、今回の復刻版は着丈や身幅などが日本人に合ったサイズバランスにしっかりと修正されている。

 さらに、ダウンをほんの少しだけ減量してフィット感をアップ。実際に着てみると、ダウンパーカにありがちなモコモコ感がなく、見た目がスッキリしていて動きやすいのが実感できる。

 真冬のスポーツイベントが真っ盛りの今、スポーツ観戦には、腰回りが冷えないレギュラー丈を選ぶといいだろう。

 それにB・Dシャツやチルデンセーター、ウールのスラックスといった'70年代アイテムを、現代風にアレンジしてスタジアムに出掛けてみよう。

WOOLRICH ARCTIC PARKA

フードには氷点下でも凍結しないコヨーテファーを使用。ハンドウォーマー裏地には手を温めるウールをあしらうなど、防寒対策は完璧。ショート8万9250円、レギュラー9万300円(どちらも税込)

(問) ビームスF (電話) 03-3470-3946

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