プロサッカー選手として日本代表まで登り詰めた三浦淳寛と福西崇史が、現役時代からプレーしてきたゴルフを熱く語る。かけ離れた印象のあるふたつの競技には、意外なほど共通点を見つけられるという。

フリーキックの場面で思わず「パンチショットだな」

三浦淳寛（以下三浦）   サッカー選手だった僕らからすると、止まっているボールを打つのが最初に感じる難しさだよね。サッカーは基本的に、動いているボールを扱うから。

福西崇史（以下福西）   僕が最初に悩んだのは、クラブを使うこと。自分とボールの間に道具が入るというのが、なかなかしっくりこない。いまでも苦労しますもん。

三浦   でも、イメージは似ている。どのクラブでどんな軌道のショットを打つのかって、どこにどんなボールを蹴るのかと同じ。カーブとか逆回転をかけたボールを蹴ってきたから、こういう角度で打ったらこういう軌道になるっていうのがイメージできる。

福西   それ、分かるなあ。サッカーをやりながら、「ここは5番アイアンの弾道」とか「9番アイアンの距離感だ」とか、自然に考えてる自分がいる。アツさんは以前から、サッカーをゴルフに置き換えてたんでしょう？

三浦   フリーキックの場面で、「ここはパンチショットだな」と話したりしてた（笑）。クラブではサンドウェッジが好きで、ちょっとスピンをかけた低い球とか、ふわっとしたロブショットが得意で。サッカーに当てはめると、スペースに柔らかく落とすキックだね。

ハマるきっかけは、やっぱりスコアじゃない？

福西   アツさんはいつからゴルフを？

三浦   25歳のときに、コンペへ連れていかれて。遊びで打ちっぱなしに行く程度だったから、全然ダメで。でも、僕らサッカー選手ってものすごく負けず嫌いでしょ。だから、ホントに悔しくて。それからは、時間があるとアプローチの練習をするようになった。

福西   僕は10年前……25歳くらいから始めたかなあ。ストレス解消のために打っているだけだったけど。「このやろう！」って叩くだけだから、ほぼスライスしてた（笑）。アツさんはそのままずっとゴルフにハマっていったわけ？

三浦   ハマるきっかけは、やっぱりスコアじゃない？　100を切れるかどうかって時期が、一番楽しかったかも。現役当時のシーズン中に10日ぐらいオフがあって、いきなりハワイへ行ったんだ。前日の夜に、ハワイでラウンドするゴルフ番組を観て、よしって。

福西   マジで？　いきなり？

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