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<大人のRUN!特集・レッスン対談> 中田英寿×有森裕子 「大人のランニング問答」
text by
川上康介Kosuke Kawakami
photograph byJunichi Takahashi
posted2010/10/21 11:00
日々のトレーニングにランニングを取り入れつつも、その楽しさは
わからないという中田英寿。
サッカーの試合以外で彼の走りを見るのは初めてという有森裕子。
大人による、大人のための特別講義が今スタートする。
わからないという中田英寿。
サッカーの試合以外で彼の走りを見るのは初めてという有森裕子。
大人による、大人のための特別講義が今スタートする。
9月のある晴れた日、土のグラウンドを中田英寿が走っていた。ザクッ、ザクッ、ザクッ。その走りは一歩一歩が力強く、乾いた地面から土煙があがる。かなりダイナミック。それが中田英寿の“ランニング”だ。
傍目には速く感じるが、それでも全力疾走のダッシュとは違う。その証拠に400メートルを2周走った後でも、ほとんど息は切れていなかった。
「どうですか? 僕の走り」
彼の走りをじっと見ていたのは、有森裕子。ともにトップアスリートとして生きてきた2人は旧知の仲。しかし試合以外の中田の走りを見るのは、有森にとっても初めてのことだという。
有森 予想していた通りの走り方です。
中田 そうですか? どういうところが?
有森 サッカーって持久力も大事だけど、基本的には瞬発的な走りを求められますよね。だからどうしても跳ねるような走り方になるんです。力が前方向ではなく、上方向に行きがちで、長距離には向いてない走り方です。
中田 長距離は苦手なんですよね。長く走ってると、腰が痛くなるんです。
有森 アゴが上がって胸が反り気味になっているから、どうしても腰が入る。そうすると走りの衝撃を全部腰が受けちゃうんですよ。
中田 僕の場合、走りながら周りを見る癖がついてしまっているので、上体が立ったままなんですよ。