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三分坂、鳥居坂、芋洗坂、狸穴坂……
坂だらけの港区に東京の歴史を見た。 

text by

疋田智

疋田智Satoshi Hikita

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photograph bySatoshi Hikita

posted2010/09/18 08:00

三分坂、鳥居坂、芋洗坂、狸穴坂……坂だらけの港区に東京の歴史を見た。<Number Web> photograph by Satoshi Hikita

家賃は1LDK30万円。

 かなりキビシイ稲荷坂を、またまたダンシングで登り切ると、そのリキマンションの裏玄関に出る。

 おお、これが噂の……。謂われを知った後にあらためて見ると「単なる古いマンション」が「味わい深いビンテージマンション」に変わる。ここまでそばで見るのは初めてだが、翼を拡げたような堂々たる体躯は、まさに力道山、まさに昭和といえなくもない。

 築47年。さすがに古さは隠せない。が、建物自体は今でも完全に現役である。一言でいうと「これなら住める」。その場で、ケータイのサイトを探してみた(便利な世の中だ)。お、数は少ないが賃貸でも出ている。

 なになに、64.38平米で1LDKか。余裕のある間取りだな。して、家賃は……、30万円。

 30万円? 築47年のマンションが?

 ふーむ、まあね、そんなものかもしれないな。このエリア、赤坂の繁華街からちょっと入った、都心の高級マンション地帯である。もとより地価はトンデモなく高い。

 だが、昭和38年。ここいらはまだ小さな戸建てや長屋の建ち並ぶ地域だった。そこに建ったリキマンション、かつては見上げるばかりの巨大建造物だったという。

 しかし、今はこうして高級マンション群の隙間にひっそりとうずくまる、昭和のモニュメントだ。

青山に現れたオシャレな自転車ショップストリート。

 さて、赤坂の赤から青山の青へ向かおう。青山通りに出て、外苑を抜けて、聖徳記念絵画館の前(TVドラマでしょっちゅう使われるあそこですね)あたりをぶらぶらと走り、神宮球場をぐるりと回ったところから、注目のストリートが始まる。

 このあたり、何というのかオシャレの総本山とでもいうべきか、いやもう、ブランドだの何だのの店が軒を連ねているんだけど、ここに昨今、高級自転車ショップがずらりと並んでいるのだ。

 まずは「ランナーズステーション」。これは自転車雑誌「ファンライド」がプロデュースする、自転車乗りのための駐輪ステーション。自転車便利ショップも兼ねている。

 このステーションを皮切りに、アメリカの名門自転車メーカー・スペシャライズド、ブリヂストンの高級自転車ショップが続き、外苑西通りに出ると、老舗有名自転車ショップ「なるしまフレンド」のニューオープン旗艦店が待っている。

 このなるしまフレンド、さすがは老舗と思うのは、店の裏に「駐輪パーク」が用意されていて、芝生の中に自転車スタンドが多数。スポーツバイクが普通に停められるようになっているところだ。くーっ、えらいっ、分かってる。

 それにしても、青山キラー通り沿いに、自転車ショップ林立か。自転車ブームもスゴいところにきてるな。

 各店舗、もちろん扱っているのは、数々のロードバイクとクロスバイク、そして、少量のマウンテンバイクである。10年前まで、マニアの自転車と言えば、即、MTBだった。やはり自転車にもはやりすたりがある。そして、そういうトレンドがモロに現れるのが、この青山というお土地柄なのかもしれない。

【次ページ】 神宮の杜にレトロな佇まい、都営霞ヶ丘アパート。

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