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マッチメークの巧さが光る、
シュートボクシングの独自路線。
~他団体との“ギブ・アンド・テイク”~
text by
布施鋼治Koji Fuse
photograph bySusumu Nagao
posted2012/10/08 08:00
KO勝利を収めた宍戸は、選手生活最大の目標だったS-cup制覇への切符を手にした。
業界の底冷えなど、どこ吹く風。パンチやキックだけではなく、投げ、関節技、絞め技などスタンド状態からの攻撃は全てOKをうたうシュートボクシングのマッチメークが光っている。
9月17日の後楽園ホール大会では2年に一度のビッグイベント――『S-cup』(11月17日・両国国技館)出場をかけての最終査定試合が3つも組まれた。
メインでは宍戸大樹が元プロボクシングの日本王者である鈴木悟と激突した。長らく団体のエースとして君臨してきたが、昨年6月以来4連敗。限界説も囁かれていた宍戸だっただけに、戦前は鈴木有利の声の方が圧倒的に大きかった。