野次馬ライトスタンドBACK NUMBER
プロ野球の新外国人助っ人を斬る!
超MLBマニアによる偏愛チェック。
text by
村瀬秀信Hidenobu Murase
photograph byGreg M. Cooper/AFLO
posted2012/03/06 10:31
2007年シーズン序盤戦。ボストン・レッドソックスで戦っていた当時のウィリー・モー・ペーニャ。シンシナティ・レッズ入団から始まったチーム遍歴は、その後、レッドソックス、ナショナルズ、メッツ、ダイヤモンドバックス、マリナーズと続いている。
器用貧乏の危険性大な巨人のJBにはマントショーを期待。
●ジョン・ボウカー (巨人)
Tomo 「逆にオープン戦で結果を残し、評判も上々のボウカーの方が厳しいんじゃないかなと思います」
Tessy 「活躍できそう、できなさそうの以前に“器用! 何番でも打てる!”とかキャンプ中に言われている選手って大概がダメですよね。元中日のセサルとか」
Tomo 「ロングビーチ大では主軸を打っていましたし、マイナーでも活躍はしていたんですけど、典型的な“AAAで打ちまくるけどメジャーではからっきしか”タイプのプレイヤーでした。メジャーのコントロールと変化球についていけないんですね。日本のピッチャーにも、シーズン早々に弱点を見つけられてしまってパタッと打てなくなるんじゃないかと思われます。かつてのR・バースみたいに、インハイの速球にはやや難があるけどカーブを引きつけて打つ、変化球を捌くのが上手いバッターだと、メジャーで駄目でも日本では通用するケースが出てくると思うんですけどね」
Tessy 「この選手もフィリーズなんですけど、SFジャイアンツが長年貧打に悩んでいた時にとっかえひっかえいろんな選手を使っていた時に大成しなかった選手のひとりって認識ですね。東京のジャイアンツにおけるマント・ダンカン・ルイスの類似品という感じでしょうか。JB(ジェームス・ブラウン)ってところでマントパフォーマンスでもしてくれればいいんですけどね」
広島のきゃりーきゃむきゃむは2m超えの人間山脈!
●キャム・ミコライオ (広島)
Tomo 「実績は全然大したことありませんが、面白いピッチャーかも知れません。身長が6フィート9インチ (約2m5cm)もありまして、ボールがすごい角度で上から来ます」
Tessy 「きゃりーぱみゅぱみゅみたいな名前ですね」
Tomo 「何ですかそれ? ミコライオっていう苗字は、元々オーストリア辺りから移民してきたっぽいですけど」
Tessy 「いや、何でもないです。進めてください」
Tomo 「大学では先発投手でしたが、プロではずっとリリーフです。持ってる球種が4シームと少し沈む2シームのファストボールにスライダーぐらい。チェンジアップもあったかどうかぐらいの印象なので、球種は少ないですが、とにかく長身ですからね」
Tessy 「201cmのシュルツがいなくなったと思ったら、4cm高いミコライオが来たという」
Tomo 「カープでも、シュルツ同様リリーフ専門になるでしょうけど、日本にはいないタイプの身長ですし、短いイニングなら慣れないうちは打ち辛いんじゃないでしょうかね。上手く2シーマーでゴロの山を築くことが出来てスライダーで空振りをとれるようなら、クローザーとしても成功出来るのではないかと思います。単なる一ファンの雑感ですけど」
以上。好き勝手に予想までしていただきましたが、結果がどう出るかはシーズンがはじまってみなければわからない。当たれば神様・仏様・助っ人様様。当たらねばどんなにメジャーで実績を残したとしても永久にネタ扱いされてしまう外国人助っ人という因果な商売。
シーズンでの彼らの活躍を期待しつつ、また来年のこの時期にお会いしましょう。