野球善哉BACK NUMBER
センバツ屈指の3人のエース。
一二三、島袋、伊藤の評価が変わる?
text by
氏原英明Hideaki Ujihara
photograph byNIKKAN SPORTS
posted2010/03/30 19:45
準々決勝の島袋vs.伊藤が、大会最大の山場となるか!?
とはいえ、伊藤に関してはその評価が分かれるだろう。上体の力に頼ったフォームとの指摘もあるが、個人的にはこれだけのストレートがありながらスライダーを多投しているのが気に食わない。特に2回戦はそうした投球が目立った。
投手を表現する言葉として「並の投手は内に速く、外に緩く。上を目指すような選手はアウトローのストレートで勝負できる」というのをある著名な指導者から聞いたことがあった。最速148kmを投げ込む伊藤がスライダーでかわしていく姿は、彼の持つイメージをダウンさせるものではないのか?
「今日は空振りをとりたかったので、スライダーを多く使いました。もう少し、ストレートを使ってもいいかなぁと思う場面もあったので、次は使いたいと思います」
島袋の興南と伊藤の帝京が準々決勝で直接対決する。複数投手を抱える帝京は伊藤の登板があるかは未知数だが、2人がいる両チームの対決は今大会の山場になるとみている。