頂点を目指して、必ず昨年よりも良い結果を。

　迎えたシーズン後半戦、エスパルスにとって最初の3戦は厳しい内容のものとなった。セレッソ大阪、広島、新潟相手に連続して0－4で敗れたのである。

　だが小野の闘志は消え失せてはいない。

　逆にチームが苦境に立たされれば立たされるほど、これまで以上に体を張り、精力的にピッチ上を走り続け、同僚を叱咤激励しながら勝利を掴もうとする果敢な姿勢が際立つ形になっている。それは小野の根幹に、チームの大黒柱としての人一倍強い責任感と矜持、今シーズンのエスパルスが逆風の中でここまで来れたという自信、そしてゴトビ監督と共に勝利を目指していく喜びがあるからだろう。

「サッカーをやる原点の楽しみというのは、去年、清水に帰ってきた時に味わったので、今年はその楽しさを味わいつつ、頂点を目指して昨シーズンよりもさらにいい結果を出さなければならない。 やはり良いプレーというのは自分がサッカーを楽しめているときにこそ出てくるし、最終的にはそれを続けていくことで良い結果もついてくると思いますから。

　たしかにシーズンの後半戦は、前半戦にもましてきつい試合が増えてくる。だからこそ自分は、監督のもとでサッカーをしっかり楽しみながらいい結果を出して、エスパルスの勝利に貢献していきたいんです」