日本代表、2010年への旅BACK NUMBER
ベネズエラ戦はテスト失敗か?
右サイドバックが機能しない理由。
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byNaoya Sanuki
posted2010/02/03 12:33
“嘔吐感”に苦しむ内田篤人はいつ回復するのか?
このポジションが激戦区になった背景には、内田篤人の不調がある。これまでの疲労が重なってコンディションが上がらない状況が続いており、1月29日の練習試合では嘔吐感を訴えて途中交代したことで、岡田武史監督も起用には慎重になっている。ベネズエラ戦後の会見では内田について触れ「いい状況で使ってやりたい」としばらく様子を見ていく可能性を示している。
内田本人は練習試合以降、嘔吐感が消えつつあるとコメントしており、コンディションが上向きなのは確かだろう。それでも激しい運動量を求められるポジションだけに、東アジア選手権(6日開幕)でも先発起用は難しい。内田を使えない状況や徳永が決め手に欠く状況とあっては、駒野にも先発のチャンスが与えられるはずである。
対人に強く、運動量で勝負できる徳永、スピードにプラスして連係に一日の長がある内田、そして経験とクロスの精度を誇る駒野。
現在、一番手にいる徳永は、ほんのわずかリードしているに過ぎない。「もっと(連係の面で)意識してやっていかないといけない」と徳永本人は力をこめて言う。
東アジア選手権で結果を残した者が、三つ巴の戦いを制す――。