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小笠原が巨人1年目で経験した
苦労と成長。
text by
永谷脩Osamu Nagatani
posted2008/01/17 00:00
'06年日本ハム、'07年巨人と2年続けてMVPに輝いた巨人・小笠原道大。両リーグでの受賞は、江夏豊('79年広島、'81年日ハム)に続いてプロ野球史上2人目である。11月20日の表彰式、小笠原の靴を見ると左右のかかとの減りが違っていることに気が付いた。持病ともいえる左ヒザ半月板の痛みから、自然と左足をかばっていたのだろう。'07年は、怪我、そしてプレッシャーとの戦いでもあった。
前年に日本ハムを日本一に導いた立役者は、札幌を離れることにかなり悩んでいた。千葉県に家族を残しているという事情を口に出さなかったため、「あいつもカネで動いたか」と後ろ指をさされることもあった。「いろいろ言われるのは覚悟の上。結果を出すしかない」と言い続けた小笠原は、左ヒザをかばいながらチーム最多となる142試合に出場。3割1分3厘、31本塁打という好成績で終え、「いろいろな経験をして目に見えない部分で成長した一年だった」と、シーズンを振り返った。