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シンデレラを支える23歳の“プリンス”。
text by
出村義和Yoshikazu Demura
photograph byYukihito Taguchi
posted2007/06/14 00:00
この数年、メジャーでは予想外の躍進をみせるチームを“シンデレラ・チーム”と表現するようになっている。今シーズン、そう呼ぶのに最も相応しいのはブリュワーズだろう。激戦のナ・リーグ中地区にあって、5月29日現在、29勝23敗で2位カブスに5.5ゲーム差をつけて首位を快走中だ。'93年以来、勝率5割に乗せたのは一昨年の1シーズンだけで、あとは全て負け越し。ポストシーズンには'82年にリーグ優勝を果たしてから一度も出場したことがない。それだけに、この大健闘はセンセーショナルだ。
さらに、その躍進をより衝撃的にしているのが、左右の大砲で17ホーマーのプリンス・フィルダー(23)と、15ホーマーのJJハーディ(24)である。とりわけメジャーフルシーズン2年目のフィルダーは、かつて阪神タイガースに在籍、その後、メジャーに復帰した途端に、2年連続ホームラン王に輝いたセシルの息子ということもあって注目が集まる。