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不甲斐なさの克服なるか、
琴光喜と琴欧洲。
text by
服部祐兒Yuji Hattori
photograph byKYODO
posted2009/10/23 06:00
勲章を下げて笑顔の琴欧洲。日本でブルガリアの知名度を上げたことを評価されての受勲
数号前の本誌コラムで不甲斐ない大関陣に呈した苦言に反発するように、琴光喜、琴欧洲の2大関に変化の兆しが見え始めた。
名古屋場所の場所前、2大関は佐渡ヶ嶽親方と師弟一丸となって質量共に稽古の充実に取り組み、相撲の土台となる下半身を徹底的に鍛え直した。琴光喜は、巧みな前さばきから右を差しての速攻相撲。琴欧洲は長い腕で両まわしを引きつけての怪力相撲。2人は、無心で自分本来の型を追求し続けた。
結果はすぐに現れた。琴光喜は、優勝した白鵬に「何も出来なかった」と言わしめる唯一の土を付け12勝。琴欧洲は千秋楽まで優勝を争い13勝。2人とも、久々に大関の責務を果たした。