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【動画】「もう無理かもしれないけど最後まで…」樋口新葉が振り返る休養、飛躍、怪我、そして全日本“涙のラストダンス”「すべてを出し切りました」《インタビュー後編》

 誰よりもアグレッシブに22年のスケート人生を駆け抜けた、氷上の女性戦士、樋口新葉さん。世界ジュニア選手権2年連続メダルから始まり、全日本選手権での表彰台は6回、18年世界選手権銀メダル、22年北京五輪団体戦銀メダル。日本フィギュアスケートの隆盛期、いつもどこかに"新葉"の名前がありました。一時代を築いたアスリートが、その信念を振り返ったインタビュー。
 後編は、北京五輪後の休養、全日本選手権表彰台への返り咲き、そしてラストシーズンの怪我と岡島功治コーチとの感動秘話です。《インタビュー前編も併せてご覧ください》

 北京五輪の翌シーズン、樋口はシーズン冒頭に休養を決めた。完全に氷から離れ、フルマラソンにも出場するなど、リセットの時期を送った。

「一回休養した時は、もうそのまま辞めようとも思ったんですけれど、自分が『最後』って決めないまま終わって、スケートに対して締めくくらないまま辞めちゃうのは違うなと思って、復帰することになりました」

 復帰した2023-24シーズンは、一度出来なくなった技を取り戻していく瞬間に改めて感動し、「スケートが楽しい」と感じた樋口。翌2024-25シーズンには2度目のキャリアハイを迎える。GPシリーズ初優勝、GPファイナル出場、全日本選手権3位と、熟練した滑りの魅力でトップシーンに躍り出た。

「何回か来た『辞めよう』と思ったシーズンの一つでした。まさかミラノ・コルティナ五輪シーズンまで続けられるとは思ってなかったので、結果よりも自分の演技や気持ちにフォーカスして、今までにないぐらい継続して集中できたシーズンでした」

2024年10月のスケートアメリカではSP4位から巻き返し、GPシリーズ初優勝を達成 ©KYODO
2024年10月のスケートアメリカではSP4位から巻き返し、GPシリーズ初優勝を達成 ©KYODO
GPシリーズ悲願の初優勝で笑顔を見せる ©KYODO
GPシリーズ悲願の初優勝で笑顔を見せる ©KYODO

 前年の世界選手権出場者として、ミラノ・コルティナ五輪シーズンは、五輪代表候補の一角として迎える。しかしシーズン序盤に右足甲を怪我し、そこからは忍耐の連続だった。

「最初は五輪を狙っていましたが、もう無理かもしれないってグランプリシリーズ頃には悟って。でも最後までやり切らなきゃいけない。岡島先生からは『新葉には、引退した後に絶対に後悔しないでほしい。今できることをすべて出し切る。それだけを考えて頑張ろう』と言われて、たくさん話し合って臨めたのが全日本選手権でした。本当に、あの日出せるすべてを出し切った大会だったなと思います」

 全日本選手権では、怪我の痛みは消えないままだったが、ショートはノーミスで69.47点。フリーも演技をまとめると、総合203.06点で200点台に乗せ、有終の美を飾った。

2025年12月の全日本選手権は8位に終わるも、FSのステップは最高難度のレベル4でジャッジ3人が出来栄え点で満点をつけた ©Asami Enomoto
2025年12月の全日本選手権は8位に終わるも、FSのステップは最高難度のレベル4でジャッジ3人が出来栄え点で満点をつけた ©Asami Enomoto
全日本選手権で競技者としてのラストダンスを終え、観客の大歓声にこたえる ©Asami Enomoto
全日本選手権で競技者としてのラストダンスを終え、観客の大歓声にこたえる ©Asami Enomoto

 3月9日に、SNSで引退を発表。プロとして、そして振付師として第二の人生をスタートさせた。

「自分の引退発表で、周りがバタバタするのも悪いなと思って。ちょうどいい時はオリンピックと世界選手権の間で、みんなが落ち着いている頃。そしたらちょうど 3月9日のサンキューの日があったので、そこにしました。いろんな人へのサンキューです」

 インタビュー後編では、下記のことも語っています。

  • GP初優勝を遂げた2024-25シーズンの充実ぶり
  • 「引退を知ってもらった上で演技をみてほしい」
  • 足の痛みと戦ったラストシーズン
  • 最後の演技、初めて岡島コーチが泣いた
  • 今後はアイスショー、そして振り付けにも挑戦

 フィギュアスケートに人生を懸けて走り続けてきた樋口さんの情熱が伝わって来るインタビュー。ぜひご覧ください。(4月2日取材)

Asami Enomoto
Asami Enomoto
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photograph by Asami Enomoto

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