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【Podcast】「阪神タイガースの番記者って…」佐井陽介が語る“WBC前”佐藤輝明&森下翔太の純真、坂本誠志郎の優しさ、そして新聞記者の難しさ「僕も足がすくみましたね」

2026/03/18
WBC前の合宿でNumberのインタビューに応じた佐藤

「2人とも本当に楽しそうでしたね。ニコニコ、ニコニコしてて、やっぱりジャパンのユニフォーム着たかったんだなっていうのと、レベルの高い選手たちがたくさんいる中で、アスリートとしての向上心をくすぐられてるなっていう感じでしたね」

 2人とは、阪神タイガースの佐藤輝明と森下翔太のことだ。そして語り手は、Number編集部の佐井陽介。Number1139号では2人に連続インタビューをして記事「虎視眈々と」を執筆しているが、そのキャンプでの様子についてこう語ってくれた。

「WBCという大舞台に緊張するというよりは、大舞台よ来い来い、早く打席に立ちたい、という感じで、ちょっと衝撃を受けましたね」

 佐井はこの衝撃を「世代間ギャップ」と表現した。昨年まで、日刊スポーツで阪神タイガースの取材を20年近く続けており、入団からずっと見続けてきた佐藤・森下両選手の「外圧に負けない強さ」は一貫していると言う。

取材に応じる森下 photograph by Hideki Sugiyama
取材に応じる森下 photograph by Hideki Sugiyama

キャッチャーが背負う責任と「楽しむと怖さ」

 WBC特集で、もう1本佐井が執筆しているのが捕手・坂本誠志郎の記事「3/4の重みを噛みしめて」だ。侍ジャパンでは捕手4人のうち3人が選ばれ、1人が落選するという「残酷な」状況の中で、坂本に語ってもらったのが、落選した岸田護への思いだという。

 坂本とも信頼関係を構築している佐井の記事の中で特に響いたのが、坂本の野球をプレーすることの「楽しさ」と「怖さ」をめぐる言葉だ。

<「『楽しむ』って、大谷翔平くんとか山本由伸くんとか、他を凌駕した人が使う言葉だと思うんです。僕の場合、まだ『楽しむ』と言えるだけの技術、メンタル、人間性を持ち合わせていません。それに……。32歳になっても怖さを感じながら野球できるのはある意味、幸せなことですから」>

 阪神タイガースでは矢野燿大監督時代に「楽しむぞ」とチームが掲げていたが、あの頃と今とでは坂本の「楽しむ」のニュアンスは大きく変わったという。

「坂本選手自身が言葉の意味を自分なりに咀嚼し直していますし、『僕のリードした指1本でピッチャーの人生が変わってしまうから、その1本にどれだけ根拠を持てるか』と言い続けています。捕手としての責任感と覚悟ですよね」

WBCでは激戦となった韓国戦などでマスクを被った坂本 photograpn by Hideki Sugiyama
WBCでは激戦となった韓国戦などでマスクを被った坂本 photograpn by Hideki Sugiyama

2013年大会取材で見た「メンバー外」の背中

「台湾戦の翌朝、鳥谷さんが目を真っ赤にして一番最初にグラウンドに来た。あの鳥谷さんが『初めて寝れなかった』と言っていました」

 佐井は2013年のWBCを現地で取材している。その大会を通じて、最も記憶に残っているのが2つのシーンだ。ひとつは、チーム結成当初は控えだった鳥谷敬と井端弘和が、台湾戦を機に流れを掴んでレギュラーへと変わっていった経緯。

 そしてもうひとつが、直前の宮崎合宿でメンバーから外れた選手たちがバスに乗り込む場面だったといいます。

「バスに乗り込む時しか取材できないのに、僕もさすがに足がすくみましたね。仕事としては絶対に声をかけなければならないと分かりつつも、選手の背中が『聞いてくれるな』と語りかけてくるようでした」

藤川球児監督のチームづくりの凄みとは?

 今回のポッドキャストでは以下のようなトピックについて話を聞いています。

  • 大谷翔平のブルペン投球を坂本が受けていた
  • WBCの大舞台で「リミッターが解除」シーズンへの懸念とは?
  • 「当たり前のことを続ける」藤川球児監督のチームづくりの凄み
  • 阪神タイガースで短パン練習が採用…それが象徴するもの
  • 「注目はショートのポジション争い」新外国人ディベニーの加入意図
  • 虎党ファンが若い世代やライト層へと変化してきた背景は?
  • 若手記者時代から密着…記者としての喜びとは?
  • 2013年WBC取材での「捕手」にまつわる思い出とは?

 阪神タイガースの選手の素顔、番記者の仕事の難しさ、そして伝えることの面白さとそれに伴う葛藤を明かしてくれたポッドキャスト。36分お楽しみください。

※ポッドキャストはNumberPREMIER会員限定で、ログインするとこのページ下部でご視聴いただけます。

 
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photograph by Hideki Sugiyama

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