バブルの終焉は何の前触れもなくやってくる。2007年の格闘技界は間違いなく「再編成」の1年になるだろう。アメリカのマーケットを見てほしい。'06年7月、クイントン・“ランペイジ”・ジャクソンやバス・ルッテンらを招聘して華々しく再スタートを切ったWFAは早くもタップアウト。UFCに買収されることになった。興行戦争における弱肉強食は世の常。その他の新興イベント組織や団体も消滅、あるいは大手組織に吸収される可能性は高い。
ネームバリューの高い選手を高額のファイトマネーで引き抜ければ、浮動層の獲得は期待できる。問題はそのあと。いつまでも“かませ犬”と闘わせていたら、洞察力を持ち始めたファンに「どうせ赤コーナーの方が勝つんでしょ?」と見透かされてしまう。総合格闘技ならではの「攻防」を見せなければ、固定ファンを納得させることはできない。
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photograph by Susumu Nagao