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期待の若手力士諸君よ、目指せ、打倒・朝青龍!

2009/03/08

 前人未踏の大記録が、次々に誕生した'05年の大相撲界。朝青龍が押しも押されもせぬ大横綱の道をばく進し、その足元で新大関・琴欧州が台頭。当然、相撲人気はうなぎ登りになるはずだったが、現実は甚だ厳しいと言わざるを得ない。東京場所、地方場所ともに慢性的に続く観客の不入り。テレビの視聴率も一向に上がらない。唯一の救いは懸賞数の増加であるが、これとて僅かな人気力士のみに片寄ったいびつなもの。この危機的状況を打破する秘策は……。

 残念ながら、特効薬は存在しない。理事長が常々口にする「土俵内容の充実」こそが唯一の道。プロにしか出来ない技を披露するからこそ、プロは存在する。ごくごく当たり前のことだが、今、どれくらいの力士がこのプロ意識を有しているだろうか。死に物狂いの稽古など遠い昔の話、土俵上では安易な変化や叩きが横行。相撲の基本である「押し・突き・寄り・投げ・捻り・反り」に徹し、互いが安易な技に走らず、攻防の限りを尽くしてこそ、観衆に感動を与えられるのである。プロとして最低限の勝ち方、負け方があることを肝に銘じてもらいたい。

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