べネズエラ生まれの「ゴールデンボーイ」ホルへ・リナレス(21)がとうとう世界チャンピオンになった。
去る7月21日、ラスベガスのWBC世界フェザー級王座決定戦で古豪オスカル・ラリオスの猛攻をスピードとテクニックでかわし、終盤の10回、メキシカンを正確な連打で沈めてチャンピオンベルトを手にした。勝った瞬間コーナーに駆け上り「やった!」と日本語で雄叫びを上げたのには驚いたが、後で「それ以上短いスペイン語が思いつかなかったから……」とリナレスは笑っていた。
帝拳ジムと契約し、17歳で来日して5年。ジムの合宿所で「気持ちは日本人」の生活を続けながら、天性の才能を磨いた。スキルとスピード、カンのよさを生かしたきれいなボクシングは日本のファンも魅了し、今や後楽園ホールを満員にする人気者だ。
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photograph by Sumio Yamada