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“貧乏球団”が見せる快進撃への期待。

2009/03/08

 春の珍事、と言ってはもはや失礼かもしれない。初夏も過ぎ盛夏を迎えようとしているが、アスレチックスとレイズの快進撃が止まらない。5月27日時点でレイズが首位、アスレチックスが首位に僅差の地区2位。この2チームに対する今シーズン開幕前の予想では、最下位争いをするとの見方が大半で、活躍を予想した関係者は皆無だった。

 アスレチックスは昨季、9シーズンぶりに負け越しという屈辱を経て、ビーンGMがチーム再建を宣言。エースのヘイレンなど主力を放出し、数年先を見据えた編成に切り替えたばかりだった。だがアスレチックス一筋6年目で、過去にも同様な状況を経験しているエリスは「誰かが抜ければチャンスが訪れるんだから、そのモチベーションは計り知れない。チームは活気に満ちていて諦めムードが漂ったことはないよ」と、過去10年で5度もポストシーズンに進出した秘訣を語る。片やレイズは対照的に万年“ドア・マット”チームだった。球団創設以降10シーズンで9度も最下位という苦汁を舐めたが、ヤンキースなど強豪球団を差しおいて、球団史上初の首位に立ち続けている。

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photograph by Yukihito Taguchi

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