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ファンが期待する好カードの時代へ。

2009/03/08

 3人も現役の世界チャンピオンを抱えながら、日本のボクシング界の現状は決して活況を呈しているとはいいがたい。「1人のスーパースターが出れば問題はいっぺんに解決する」(ある関係者)が、その1人の誕生が容易ではない。

 業界もようやく危機感を抱き始めた。一番のファンサービスは好カードの提供に限るというわけで、去る10月30日には世界ミニマム級戦と一緒に「3大世界挑戦者決定戦」という過去に例のない試みも実現した。出場の6選手全員が世界ランカーという豪華なサバイバル戦。関東初登場の神戸の星・長谷川穂積が試合巧者・鳥海純との激闘を制し、ベテラン西岡利晃は日本王者・中島吉謙の予想外の抵抗に遭いながら、我慢比べのような死闘を勝利し、5度目となる世界挑戦の資格を得た。17連勝不敗の新鋭・木村章司が沖縄のスラッガー、仲里繁の強打に耐えながらも決定打がなく引き分けに終わった。

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