前略 平塚晶人様
最新作『二人のアキラ、美枝子の山』を面白く読ませてもらいました。井上靖のベストセラー『氷壁』のモデルとなった伝説のアルピニスト松涛明と、先鋭的登山家集団第二次RCCの創設者・奥山章、その二人のアキラを結ぶ一人の女性の物語は、山岳ノンフィクションというより、男と女の生き方の異なりを味わい深く感じさせてくれる作品でした。平塚さんの言葉を借りれば、「ロマンを追求する身勝手な男たち」と「地に足を下ろした女」の違い、それはまた早逝する男たちの脆さと、彼らを愛しつつも翻弄されることなく、今も元気に生き続ける女のしぶとさの、眩いばかりの対比でもあります。
特製トートバッグ付き!
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています