大舞台の経験は文句なし。世界での実績も抜群。様々な栄光を手中に収めてきたフランス人騎手だが、日本競馬界最大の栄冠には、未だ手が届いていない。青い眼の奥に秘めた、日本ダービーへの想いとは。
意外にも、かつてクリストフ・ルメールにとって“ダービー”という言葉はそれほど大きな意味を持っていなかった。
父親が騎手だったルメールは、幼い頃からソファのひじ掛けの部分を馬の背に見立てて、跨っては鞭で叩いていたという。
「僕も小さい頃からジョッキーになりたいと思っていました」
しかし、ダービーに対する想いは日本の多くの競馬関係者とは少し違ったようだ。
「一番勝ちたいと思っていたのは凱旋門賞。次がディアヌ賞でした」
フランスではやはり凱旋門賞が最大のレース。それに続くのがオークスにあたるディアヌ賞なのだ。ダービーにあたるジョッケクルブ賞は3番目の存在だったと言う。
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photograph by Keiji Ishikawa