かつてジーン・サラゼンという名手がいた。彼が世界的に有名になったのは、1935年、第2回大会のマスターズに優勝してからである。圧巻は最終日、15番ホール、パー5。サラゼンは第2打を直接カップに放り込んだ。アルバトロス(ダブルイーグル)をやってのけたのだ。
「その後、あのダブルイーグルは素晴らしかったですね、と何千人以上もの人が声をかけてきた。でも、あの時、実際にプレーを見ていたのは50人ほどだったんだけどね(笑)」
と彼は笑いながら話してくれたことがある。
あれから70年が過ぎた。この10年、15番ホールの第2打は、飛ばし屋なら9番、ピッチングウエッジでグリーンオンが可能となった。それだけクラブやボールが進化したのだ。
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photograph by Taku Miyamoto