「もう一人のヨハン」の声が上がれば、「左のペドロ」と表現するメディアもある。また、「スライダーの威力はランディの全盛期」と、絶賛するコラムニストもいる。言うまでもなく、ヨハンは同じツインズの大黒柱サンタナであり、ペドロはサイ・ヤング賞3回のマルチネス、そしてランディとはあのジョンソンのことだ。
今年は新人の大当たり年、球界にビッグウェーブが押し寄せていることを実感するが、その代表の一人がフランシスコ・リリアーノだ。ドミニカ出身の22歳は、最速98マイルのファストボール、90マイルの高速スライダー、カーブ、チェンジアップを豪快に投げ分け、9勝1敗、防御率1.99(7月3日現在)という抜群の成績を残しているのだ。しかも、1イニングに1個以上の奪三振を記録している。その凄さを表すために3人のビッグネームが必要なのもうなずける。
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photograph by Yukihito Taguchi