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「こんな監督、いてもいいよね」池山隆寛が語る“遠回り”と理想の指揮官像…野村ノートを見直す機会は「ないですね」《インタビュー》

2026/08/26
笑顔と活気でチームを鼓舞する最年長新人監督は、師の教えを胸に刻みながら、今の選手と向き合う。その先に、まだ見ぬ理想の監督像があると信じて――。(原題:[指揮官大いに語る]池山隆寛「こんな監督、いてもいいよね」)

「長いシーズン、いろんなことがあると思いますけど、すべてはチームのために、応援してくれるファンのために」

 今季の開幕となる3月27日、試合前の全体ミーティングでの出来事である。初陣を控えた池山隆寛は緊張した面持ちで、手元の手帳を見ながら訓示を続けている。

「つば九郎が戻ってきますんで、より盛り上がるはずです。あとはみんなで戦いましょう。いいですか!」

 ここまでは「普通の」監督メッセージだった。しかし、ここから異例の展開が披露されることになる。「私、緊張していますので、スタメン(発表)の前に緊張をほぐしたいと思います」と言うと、ユニフォームの後ろポケットから、自社製品であるヤクルト1000を取り出して高く掲げ、そして……。

「新しい、朝が来た。希望の朝だ~」

 CMで使用されている『ラジオ体操の歌』を大声で熱唱したのである。選手たちからはとまどいを含んだ小さな笑いが起きる。この日の試合に勝利した池山はこのミーティングの意図を次のように振り返った。

「やっぱり、笑いがあるところに人は集まる。笑顔になると元気になれる。だから、CMを見て、開幕前夜に決めました。朝、運転手さんに頼んで、コンビニでヤクルト5本くらい買ってきてもらったんです」

 60歳にして初めて一軍の指揮を執ることになった12球団最年長監督は折に触れ、このようなミーティングを行っている。チームが停滞しているとき、連敗が続いているときに、自ら壇上に立ち、若い世代にとっての「オヤジギャグ」を交えたメッセージを積極的に送る。そこに込めた意図について、池山は恥ずかしそうに口を開いた。

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photograph by Kenta Yoshizawa

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