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「ユヅ君の背中を追いかけて」宇野昌磨20歳は“夢見る少年”から、確信を抱く“アスリート”へ「…負けたくないからです」《密着ドキュメント/2017年》
宇野昌磨はいま「勝ちたい」から「負けたくない」への旅路の途中にいる。同じ様な2つの言葉だが、宇野の辞書のなかでは、「夢見る少年から、確信を抱くアスリートへ」と、大きな心の成長を遂げる上で必要になる言葉だ。宇野がこの言葉を口にしたのは、オリンピックシーズンのスタートを直前に控えた今年8月のことだった。
「羽生結弦選手には『勝ちたい』と思うし、ほかの選手には『負けたくない』と思います。羽生選手は特別で、やはり憧れてますし、尊敬してます。心から凄いなと思っているからこそ『勝ちたい』という願いです。僕が全然持っていない色々なモノを持っている、すごく上の存在だから。『勝ちたい』は願いですが、『負けたくない』は違います。もし羽生選手に勝てるかも、という気がしてきたら、今度は『負けたくない』に変化します」
宇野の言葉は面白い。とくに羽生に対する発言は年々、新しい言葉を使って、そのときの自分の心を素直に表現してきた。これまでの発言を振り返りながら、宇野はいまどんなアスリートへと成長し、どこへ向かっていくのかを探っていきたい。

宇野が初めて羽生について目標の一部として語ったのは、高校3年生のときだ。これからシニアに参戦するという2015年の夏、アイスショーで一緒に滑る機会があり、こんな風に語った。
「ユヅ君のジャンプを見ていたら4回転ループやサルコウを跳んでいて、僕は4回転トウループで満足していたんですけれど、僕もやんなきゃなと思いました。刺激を受けたというとライバルみたいな感じで申しわけないんですけど、僕も一緒に戦えるように頑張りたいなと思いました」
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