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【ドラフト4球団競合】「先発、リリーフ、抑えもやるかも…」金丸夢斗が“伝統の一戦”で投げた変化球は7球のみ…その深いワケは?《中日ドラ1左腕インタビュー》
2024/11/04
Number1106号の巻頭企画「FACE」に登場した金丸夢斗。誌面に掲載できなかった本人のコメントや写真撮影の様子、さらに中日ドラゴンズからドラフト1位で指名された背景に迫ったNumberPREMIERオリジナル記事です。
肩の負傷を懸念するほど豪快なガッツポーズが、その男の価値を物語っていた。
10月24日、プロ野球ドラフト会議が行われた。4球団競合の末、中日が注目左腕の金丸夢斗(神港橘高→関西大)との交渉権を獲得。井上一樹監督はクジを引き当てた瞬間、利き腕を豪快に振りかざし、喜びを爆発させた。
「取り乱しました。(左肩が)脱臼したかと(笑)。今までで一番大きなガッツポーズだったと思います」
まさに、うってつけの人材だ。中日は今オフ、小笠原慎之介がポスティングによるメジャー挑戦を表明し、これを承諾。貴重な左腕の退団が見込まれる今、即戦力と名高い未来のエース候補は何としてでも欲しかっただろう。そして、金丸はその期待に応えられる確かな素質を兼ね備えている。
今年のドラフト会議前の状況からおさらいしよう。毎年のことながら「プロ注目」の判を押されるアマチュア選手は多くない。だが、今年は様子が少し違った。例年になく大学球界が人材豊富と見られていたからだ。そこには3つの要因がある。
まずは、高校球界における大きな変化だ。今春から公式戦で導入された〝低反発バット〟の影響で、春夏の甲子園は長打が激減し「投高打低」がより顕著となった。これにより、1点を争うロースコアの接戦や「番狂わせ」が頻発し、選手の力量が測りづらくなった。例年ドラフトをにぎわせる夏の大活躍で名を馳せる球児が少なくなり、スカウトたちは別の場所へ目を向ける形となった。
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photograph by Naohiro Kurashina