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スポーツにおける“圧勝”は正しいのかーー勝ちすぎると不安になる心理を考える《サッカーで「15失点のGK」がオールブラックス入りの例も》 

2024/10/05
中国戦の後半追加タイムに強烈な左足シュートで7点目を叩きこんだ久保建英。W杯アジア最終予選で1試合7得点は日本史上最多

 サッカーの人があきれた顔でつぶやく。「まるでラグビーのスコア」。

 その場合、得点は片側にごっそり積み上がっている。

 最近ではこれ。

 日本-中国。7-0。埼玉スタジアムにおけるワールドカップ(W杯)アジア最終予選の結果である。楕円球のフットボールならトライがひとつとゴール成功のみの大接戦だ。もちろん丸い球のほうではミスマッチ、一方的な攻防を示す。

 ついで同予選の対バーレーンの5-0。アウェイなのに大差をつけた。お見事! それはそうなのだけれど、圧勝は案外、ファンを含む当事者を安心させない。

 いまのジャパンは強い。たぶん強いはず。待てよ、本当に強いのか。こういうふうに思考は進む。「過ぎたる」のあとの減速や停滞をどうしても想像してしまう。

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photograph by KYODO

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