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《大谷翔平語録》「打席よりも緊張しました」はいつのコメント? 密着歴11年の番記者が紐解く“2024年の言葉”「だからこそ大谷の取材は面白い」
2024/09/27
ドジャースに移籍して起きた変化のひとつが、試合後に取材対応する機会が増えたことだ。語るべき時に語るべきことを、堂々と語った。密着歴11年目の番記者が、その言葉を紐解く。(原題:[珠玉のコメント30選]2024年の大谷語録)
ドジャースのデーブ・ロバーツ監督をはじめ、コーチ、選手の多くが、大谷翔平の優れている点を「Consistency(一貫性)」と表現する。
シーズン中の大谷は、疲労回復、コンディション維持の観点からギリギリまで自宅やチーム宿舎での時間を睡眠に充て、球場入り後は相手投手のデータ分析、室内打撃練習に没頭。好不調に関わらず、その姿は変わらない。淡々とやるべき準備に全力を注ぐ姿は、まさに一貫性があると言える。
ショッキングな事件に感情をあらわにした、今までにない姿。
2024年2月9日。アリゾナ州グレンデールで迎えたドジャースのバッテリー組とリハビリ組のキャンプ初日。胸に「Los Angeles」とプリントされた薄手の青いパーカー姿の大谷が、一番最初に受けた質問は「今回のキャンプはどこにフォーカスするのか」という質問だった。
「新しいチームなので、本当に1年目のつもりで。まずは環境に慣れること、チームメートに慣れることが最優先だと思う」
昨年9月に受けた自身2度目の右肘手術の影響で打者に専念するメジャー7年目。打撃でも、走塁でもなく、大谷はドジャースという新しい環境に慣れることを最優先事項とした。
そして開幕から怒濤の日々が始まった。3月14日にアリゾナから韓国・ソウルへ飛び、20日の開幕戦を戦うと、その夜に通訳だった水原一平氏の違法賭博関与と、大谷の口座から不正送金した銀行詐欺が発覚。翌21日の第2戦に大谷は通常通り出場するも、試合後のクラブハウスで取材対応はなし。衝撃的なコンビ解消だった。
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photograph by Nanae Suzuki