記事を
ブックマークする
【インタビュー】“日本人最多154試合出場”吉田麻也が教える“プレミアを生き抜く”ための4つのポイント「特に難しいのが在籍2年目です」
THEME.1 physical フェライニと対峙して感じた「えらいところに来てしまった」。
シャツを脱いだ吉田麻也の姿を見れば、誰もが驚く。筋骨隆々。まるでダビデ像。Jリーグ時代は、センターバックとしてはひょろっとした体つきだったが、サウサンプトンへ移籍して明らかに厚みが増した。この鋼のボディを手に入れるきっかけとなったのは、プレミアリーグ2年目の挫折だった――。
21歳でオランダに渡って、24歳でプレミアリーグに移籍して。僕のキャリアは、絵に描いたように理想的なステップアップでした。ところが、ここで鼻をへし折られた。サウサンプトン1年目の終盤に股関節を痛めて、その怪我が長引いて。2年目は、サッカー人生で初めて試合に出られない日々が続きました。
このときに、気が付いたんです。プレミアリーグでは自分のメッキが剥がされたときに、ごまかしながらでは通用しない。弱点を克服しなければ生き残れない、と。
当時の僕の弱点は、フィジカルでした。ビルドアップの技術や守備時のカバーリングなどはプレミアでも通用する手応えを得ていましたけど、パワーが足りていなかった。移籍直後にベンテケやフェライニとマッチアップして、フィジカル勝負で完膚なきまでにやられた。彼らの体は、押せども引けども動かない。「これは、えらいところに来てしまった」と痛感しました。
重くても早く動ける体を目指し肉体改造。
イングランドでは、空中戦で相手を吹き飛ばすと、スタンドが一気に盛り上がります。逆にここで競り負けると「貧弱」のレッテルを貼られる。試合後の『MATCH OF THE DAY』などのサッカー番組では、解説者のリオ・ファーディナンドやキャラガーから、容赦なく「あいつは使えない選手」と酷評されます。たとえ事実ではなくても、視聴者は信じてしまう。それだけ影響力が大きいですからね。
全ての写真を見る -1枚-「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています