スクラム最前列。ひとつ、ふたつ、みっつ、そっくりの体型が並ぶ。いずれも巨岩のごとし。しばしば、すべての頭髪は省かれ、王族御用達の最高級ブラシを想起させる髭がそろう。
微笑と畏敬を招くラグビーのよきイメージである。ジョージアのフロントロー。背中の数字は先発なら1、2、3。辞書に「後退」の文字はない。
7月13日。仙台。誇り高き格闘の地の代表はジャパンを破った。25－23。桜のジャージィに危険なプレーでの退場者があり接戦となって土壇場で押し切った。
ジョージアの選手に備わる「押す」遺伝子。
一昨年はウェールズとイタリアからも白星を得ている。ぜひ、このコラムで取り上げよう。実は書き出しに温めてきたアイデアがあった。おおむね、こんな感じの。
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photograph by Kiichi Matsumoto
