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【インタビュー】セレッソ大阪・香川真司35歳が語る“決断”のサッカー哲学「どんな決断でも、それは正解だよ! それが人生だもん」

2024/07/11
2023年にセレッソ大阪に復帰した香川真司
海外でのプレーにこだわり続けた男が昨年、約12年半ぶりとなる古巣復帰を果たした。キャリアを大きく左右する決断の背景とは――。終始晴れやかな表情で力強く語ってくれた。(原題:[独占インタビュー]3 香川真司「どんな道でも正解だよ!」)

「Jリーグに戻ると決めるまでは、今までで最も大きな葛藤がありました。やはり、ヨーロッパでチャレンジしたい気持ちはあったから。ただ、当時の状況で、欧州5大リーグ以外でやる気持ちには、なかなかなれなくて。それでも、サッカー選手としてプレーしていくために決断しました」

 2023年初め、香川真司は約12年半ぶりにJリーグに復帰した。過去にはヨーロッパの強豪クラブを渡り歩き、日本代表では10番を背負い世界と戦った。誰よりも高いレベルでプレーすることにこだわってきたからこそ、海外の地を離れることは、大きな決断だった。

「開幕戦のためにヨドコウ(桜スタジアム)へバスで向かっているときにもまだ、言葉で表せないような感情に包まれていました。12年半前に一度、大阪から旅立っているわけで。違和感や不安があって……。まぁ、不安の方が大きかったかな」

 慣れ親しんでいるはずのスタジアムに向かう道中、香川は葛藤と不安を胸に抱えていたという。

「スタジアムに入るときに大勢のサポーターの姿が見えて、試合前ピッチに出たときには彼らの大声援が聞こえてきて。『よし、ここでやるぞ!』と腹を決められた。そこからは不安もスッと消えましたね」

 この時期はまだ、手術を受けた足首への電気治療を毎日2~3時間受けていた。朝起きて食事をし、身体のケアをして練習に臨む。昼食後には長い治療を受け、また食事をして、眠る。週末の試合へ向け、そんな日々の繰り返しだった。不安がないと言えば強がりにも聞こえるが、これまでもそうして決断してきたサッカー人生だった。

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photograph by Asami Enomoto

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