#961
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<ターニングポイント> 香川真司 「世界を変えたダービーの2発」

2018/09/18
 まだ何者でもなかった21歳の若武者は、一夜にしてドイツ中を席巻し、ヒーローになった。
ドルトムントの太陽として、のちに日本代表の10番になるKAGAWAの評価が一変した貴重な1日に迫る。あのレビアダービーから12年。Number961号(2018年9月13日)より『<ターニングポイント>香川真司「世界を変えたダービーの2発」』を無料で全文掲載します。

「今日は、日本人アスリートの現地での評価が、日本での評価を上回った初めての日かもしれないね」

 そう語ったのは、オリンピックやW杯の取材を続けて20年以上になるフォトグラファーの岸本勉だった。あの試合の翌日、ドイツのほとんどの新聞の一面が一人の日本人選手でうめつくされている様子を見て、岸本は確信していた。


 そもそも、海外へ出て行く日本人スポーツ選手は、日本でスターになってから移籍するのが定番だ。中田英寿やイチローしかり、最近では大谷翔平もそうだ。

 たとえ現地での人気や注目度が高まっても、日本のファンやメディアは現地での高い評価に触れてさらに盛り上がる。だから、現地での評価が日本での評価を上回ることはありえない。

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photograph by Witters/PHOTO KISHIMOTO

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