#1099

記事を
ブックマークする

【インタビュー】阿炎の悲壮な誓い「師匠! 俺、大関になりますから!」《初優勝の表彰状は元関脇寺尾の棺の中へ》

2024/07/07
30歳になった阿炎

「取材ですか? できれば支度部屋ではなく、部屋のほうに来てください。日程? それは師匠が決めたスケジュールに従いますから、まずは師匠に言っていただけますか?」

 丁寧な言葉遣いで対応する阿炎の姿に、いささか驚く。かつての殊勲インタビュー時、テレビカメラに向ってピースサインを見せた天真爛漫なやんちゃぶりが、阿炎の魅力でもあった。思い返せばコロナ禍のもとでの外出が咎められ、出場停止処分を受けたこともあった。

 そんな阿炎も、もう30歳。ベテラン関取の領域にいる。

「次こそは」冷静な口調ににじむ静かな闘志。

 ちょんまげ頭の新小結・大の里の初優勝に沸いた5月夏場所では、千秋楽に直接対決し、勝てば優勝決定戦の目もあった。しかし、得意の突っ張りを繰り出す間もなく一気に押し出され、黒星を喫してしまう。サバサバした物言いで、あの一戦を振り返った。

特製トートバッグ付き!

「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています

photograph by Takuya Sugiyama

0

0

0

前記事 次記事