#953
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代表キャプテン・長谷部誠「サッカーがもしできなくなっても…」怪我、手術、膨らむ日本サッカーへの思い【独占インタビュー/2018年】
2024/05/26
今季は怪我に苦しんだが、最高の締めくくりを飾った。その過程で見えたのは、ピッチで戦うことの重要性。日本の武器であるチームワークの中心にいる男が「それだけでは勝てない」と言う、その真意に迫った。(初出:Number953号長谷部誠[リーダーの覚悟] 厳しさと激しさを求めて。)
5月22日の早朝、羽田空港に着いた長谷部誠はずいぶんとリラックスしていた。恐る恐るサインを求めてくるファンの姿を見つけると、混乱にならない程度にペンを滑らせる。日本代表の合宿に臨むまで、与えられた時間は3日間だ。
「休んだり、身体のケアをしたり、ゆっくりしますよ」
5月19日のドイツ杯決勝でバイエルン・ミュンヘンを破り、30年ぶりの優勝を果たしたばかり。翌日にはフランクフルトの街で優勝パレードとセレモニーを行なった。慌ただしい日々を送ったあとには休養も必要だ。それでも本人の口調からは、現在の状態への自信がうかがえた。
「ドイツに行ってから、一、二を争うような良いシーズンだったなと、今は思います。個人的にも、年齢を重ねたことによって経験からくる色々な部分で、自分がいることで様々なバリエーションをチームに与えられたと思うので。
例えば、スプリント力とか、そういうものはもしかしたら落ちているのかもしれないですけど、そういう部分ではないところで勝負できているので。やっていても楽しい感覚はありますね」
そのバイエルン戦でコロンビア代表のハメス・ロドリゲスに狙いを定めて、ゴールを奪ったチームの戦いぶりについても、こんな風に語った。
「決勝で僕らが決めた3点中2点は、彼のところからボールを奪ってのものでした。試合を見てもわかるとおり、彼はフリーにしたら、素晴らしいところを見て、素晴らしいパスを出せる選手だと思うので。いかに彼にプレッシャーをかけられるかだと思いますね。
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photograph by Masahiro Ura