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《史上最年少&日本人女性初》「次は私の番だから」Juju17歳、スーパーフォーミュラ参戦とF1への夢<父はF1ドライバー野田英樹>

14歳で海を渡った少女は、逆境を克服しながらコンマ1秒の世界で戦ってきた。「F1の登竜門」で史上初の女性王者に輝き、次なる舞台は日本最高峰のレース。幼い頃からの夢に向かって疾走する女子高生レーサーの強さの秘密とは――。

 コースインした直後、少女はヘルメットの中で思わず、笑顔になった。その少女の名前は、Jujuこと野田樹潤。元F1ドライバーの野田英樹の次女だ。

 彼女が参加したのは、2023年12月上旬に行われたスーパーフォーミュラの合同テスト。笑顔の理由をこう語る。

「スーパーフォーミュラは国内最高峰のカテゴリー。世界的にもF1に次いで2番目に速いマシンと言われています。そんなマシンに乗るなんて、'23年のシーズンが始まったときには想像もしていませんでした」

 というのも、'23年までの4年間、Jujuがレースの主戦場にしていたのは、ヨーロッパだったからだ。'20年から2年間デンマークのF4選手権に参戦したJujuは、'22年にWシリーズなどに挑戦。渡欧して4年目の'23年に、前年から継続参戦していたジノックスF2000フォーミュラトロフィーで年間チャンピオンに輝いた。国際F3のレースで女性がチャンピオンになるのは史上初の快挙である。

父の引退レースに「次は私の番だから」

 Jujuがヨーロッパでレースを続けていたのは、日本のレースと決別したからではない。Jujuにとってレースできる環境が日本では整っていないからだった。

 Jujuが初めてカートに乗ったのは、3歳のとき。英樹が誕生日のプレゼントとして与えたカートに乗っただけのことだった。ただし、それは英樹が自分と同じ道を歩ませたかったわけではない。「夢中になれるものならなんでも良い」と、英樹はカート以外にサッカー、水泳、空手、体操など、さまざまなスポーツをやらせたものの、その中からJujuが最も興味を持って続けたのが、カートだった。

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photograph by Kiichi Matsumoto

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