#1029
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「同期の佐藤選手と行動すると…」阪神・中野拓夢が井端弘和に明かした“理想像”<名手が「アドバイスするなら」と語ったのは?>
2023/10/29
懸案のピースを埋めたのは掘り出し物の24歳。その名の通り自ら夢を切り拓き、黒土を翔ける。期待の若虎が抱く、希望と不安、未来図とは―。鉄壁を誇った平成の名手との初対談で明かした。(初出:Number1029号<独占インタビュー>中野拓夢 井端弘和 [名手に語る理想像] 「嫌がられる“2番遊撃”に」)
ドラフト6位入団ながら、春先から遊撃手の定位置を奪い取り快進撃を続ける中野拓夢。スターダムを駆け上がる24歳の才能をいち早く見出していたのが解説者の井端弘和だ。ドラフト会議前の昨年10月、テレビ番組で無名だった三菱自動車岡崎時代の中野の名前を挙げて以降、阪神入団後も「最も注目する新人」と常に語ってきた。
井端 初めて見たのは昨年8月の終わり。NTT東日本の臨時コーチとして色々な社会人選手を見ていましたが、1人だけ別格だと感じました。僕がアマチュア選手で最初に注目するのは、その子がショートに入った時に、“おさまっている”かどうか。プレーを見なくても守備位置につく雰囲気だけで惹かれる選手っているんです。中野選手は、試合開始の時点ですぐ、いいなと感じました。実際に見ても守備範囲が広くて動きの良さが際立っていた。
中野 いらしていたことは気づいていました。そう言っていただけて嬉しいです。
井端 守備だけでなく、打撃を見て確信しましたね。球の捉え方がいいし、体の大きさの割に力強さがある。その時は、左投手の150km近い速球をライト前に引っ張ったんです。いくら器用に打てても、こういう局面で引っ張れる打者じゃないとプロでは通用しないんです。だから今の活躍にも驚いていないですよ。
中野 自分としては正直、ここまでは出来過ぎだなと感じています。交流戦に入って少し打撃の調子が良くなくて……。状態が悪い時に上げていける調整方法を見つけたいと思っているんです。
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photograph by Hideki Sugiyama