#923
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「一番打って一番拾って」石川祐希が経験したリベロと「バレー人生」後半戦への思い《短期集中連載「イタリアで、強くなる」④》

2023/10/11
課題を痛感しながらも、1つずつクリアする中で、着実に前進し、さらなる進化を見せる石川。イタリア・ラティーナで過ごす日々の中で少しずつ、自身のバレー人生のイメージも鮮明になってきている。(初出:Number923号 石川祐希「イタリアで、強くなる。」バレー人生を考える)

 2月初旬、石川祐希はラティーナで初めて散髪に行った。店に任せると、サイドを短くカットし、上の方は少し長めに残す、イタリアの若者に流行りのスタイルに仕上げられた。随分印象が変わったが、こちらが感想を言う前に、「こっちの人には、ウケはいいんです」と遮られた。

 イタリアに根を張る覚悟の表れというわけではないだろうが、できる限り長くラティーナにとどまりたいという思いは日に日に強くなっていた。4月には授業や大学リーグが始まるため当初の契約は3月までだったが、石川は中央大学の松永理生監督に、今季の最終戦まで戦いたいと相談した。

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photograph by Noriko Yonemushi

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