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テレビ中継が大切だから。

2021/08/23
生放送では見られなかった、潘政琮の銅メダル獲得シーン

 東京五輪の取材をしていて痛切に感じるのは、観客の存在の大きさだった。無観客で歓声のないスタジアム。臨場感もなく、どこか無機質で感動の質すら変わってしまうような気もしてくる。しかも野球の試合を観る記者席はバックネット裏最上段で、選手は豆粒だ。

 実は現場取材の記者も、ほぼ試合はモニターで観ている。もちろん球場でしか確認できないことも多く、現場取材は不可欠だ。ただ投手の投球や打席の選手の細かな動きは、記者席の画面で確認する方がはるかに分かりやすい。

 これはファンにも言えることで、そういう意味ではコロナ禍の五輪はテレビとスポーツの親和性をより一層、クローズアップすることになった。しかもそこにいい解説者がいれば、テレビは最高のエンターテイメントになっていく。

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photograph by KYODO

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