4回転よりも、美しい滑りで歴史を刻む。26歳の円熟期を迎えたジェイソン・ブラウン(米国)が、新境地を切り開いた。1月の全米選手権で、4回転なしでショートの100点超えを達成。フリーも4回転の成功はないまま総合3位となり、世界選手権の出場を決めた。
ブラウンは'12年世界ジュニアで銅メダルを獲得し、以来、演技派の選手として人気を集めてきた。ソチ五輪は9位と活躍したが、4回転必須の時代のなか平昌五輪は代表落ち。'18年オフに「新たな自分」を求めて羽生結弦と同じブライアン・オーサーの門を叩くも、トライアウト後にNGとなった。諦めず夏合宿に再び参加すると、熱心な練習姿勢がコーチの心を動かし、2つの条件でチーム入りを果たした。それは「羽生が優先のため、全試合には同行できない」ことと「長所としてきた派手な演技から、滑り重視への変化を受け入れること」だった。
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