
「サッカーは本来、ワールドワイドなツール」。そう語る流浪のフットボーラーは、海外5カ国目、アメリカの地で現役最後のピッチに立っていた。
2012.8.25
USLプレイオフ 1回戦
成績
リッチモンド・キッカーズ 2-3 ウィルミントン・ハンマーヘッズ(前半1-0、後半1-3)
◇
記録としてはアメリカ東部時間8月25日の夜、廣山望は現役生活にピリオドを打ったことになる。バージニア州リッチモンドのフィールドに立ち、ユナイテッドサッカーリーグ(USL)チャンピオンシップのプレイオフ1回戦に74分から途中出場した。それが最後である。
だが、廣山には何かを終えたという感傷はなく、ただ、また次の旅が始まるのだと考えていただけであった。
この年の初め、日本サッカー協会から、現役を終えたらすぐに指導者としてスペインへ留学しないかと打診を受け、廣山自身、それを新たな目的地と定めていたのだ。
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続きの内容は…
- ほとんど千葉から出たことのないままサッカー選手に
- 外国人選手は人生に厚みがあるように感じました
- 14歳の時、父が他界して
- 一生に一度、母国開催のW杯のチャンスを逸した
- 「ブラジル代表がなぜ強いのかよくわかりました」
- その土地の人が食べているものを食べた
- ボールを蹴る目的はひとつである必要はない
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