2017年のスポーツ庁の調査によると、中学生の16.3%、およそ6人に1人が「スポーツ嫌い」だという。私もそのうちの一人だ。では、そもそも我々をスポーツ嫌いにしたのは一体誰なのか。その犯人を探すべく、スポーツ嫌いの同胞たちの思いを勝手に背負い、私は「スポーツぎらい」という連載に取り組んでいる。
その取材中、同胞たちに心からおススメしたい一冊を見つけた。『ガチガチの世界をゆるめる』だ。著者の澤田智洋さんは、世界ゆるスポーツ協会の代表理事でありながら、「大のスポーツ嫌い」だという。小学6年生のある日、スポーツが苦手な澤田少年は、足の速い同級生T君が女子から黄色い声援を浴びているのを目撃し、「人生終わったな」と思う。大げさだ。でも運動が苦手なことは、多感な少年にとって切実な問題になりえるのだろう。
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photograph by Sports Graphic Number