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田中希実の日本記録。 ~3種の中距離で国内トップクラス~

2020/08/09
今年7月に行われたホクレン・ディスタンスチャレンジで3000m8分41秒35の日本記録を含む好記録を連発した田中希実。

 陸上競技は、新型コロナウイルス感染症の影響で、屋外でのトラックの大会などはほとんど開催できないでいたが、7月のホクレン・ディスタンスチャレンジから、感染症の対策を取りながら大会が始まった。ホクレン・ディスタンスチャレンジは毎年、北海道で、連戦で開催されている中長距離の大会だ。2020年は士別市、深川市、網走市、千歳市で行われた。事実上、屋外で開催された'20年で最初のトラックの大会だったことがあって、選手たちにとっては待ちに待った大会となって、意欲にあふれたレースを見ることができた。

 中でも記録の面で関係者をあっと言わせたのが田中希実だった。1500mで日本歴代2位にあたる4分08秒68、3000mで8分41秒35の日本記録、5000mでは日本歴代3位の15分02秒62を出して、中距離から長距離まで、日本の第一人者と言っていい活躍を見せた。5000mは、すでに日本歴代2位の15分00秒01を持っているため、1500m、3000m、5000mでいずれも日本歴代で1位、または2位という立場になった。3000mは、福士加代子が'02年に出した日本記録を18年ぶりに破ったタイムだった。ただ3000mは五輪で行われていたのが1992年のバルセロナ五輪までで、最近は日本の大会でもあまり走る機会がなくなっていた。18年ぶりの日本記録となった理由としては、日本選手権などで行われなくなったことが関係していたと言えるはずだ。

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photograph by Kyodo News

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