ボールの弾む音、地面の震動。骨の軋む音。タックルをかいくぐり、タッチ際を走り抜ける選手たちが起こす風、疾走感。
それはラグビー党の日常だった。鮮やかなトライに、渾身のタックルに大声をあげる。試合が終われば延々とジョッキを重ね、試合の興奮を語り続ける……そんな普通の生活がなくなって久しい。国内のラグビー試合は2月22・23日のトップリーグが最後。海外での試合も、オーストラリアでサンウルブズ対クルセイダーズなどが行われた3月第2週を最後に、スーパーラグビーもシックスネーションズも、各国リーグも男女のワールドセブンズも、すべて延期または中止された。トップリーグなど打ち切りとなった大会もある。
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photograph by Nobuhiko Otomo
