日本の逸材は第二の故郷スペインに戻ると、世界中のフットボーラーが憧れる白い戦闘服に袖を通した。マジョルカへのレンタル移籍が決まるまでの1カ月半、確かな爪痕を残した刺激的な日々を現地からレポートする。(Number985号掲載)
到着ゲートの前には、既に多くの報道陣が待ち構えていた。
欧州在住の日本人記者たちに加え、地元スペインのテレビクルーやカメラマンもたくさん来ている。少し離れたところでは、見覚えのある代理人たちが談笑している。
7月7日、マドリード・バラハス空港。
彼は18時15分着のイベリア航空に乗っていると聞いていた。
いよいよだ。それにしても、まさか数年ぶりの再会がこんな形になるとは。
開閉を繰り返すゲートの奥を注視しながら、ふと当時の記憶を辿ってみた。
初めて久保建英のプレーを見たのは7年以上も前になる。あれはバルサのアレビン(U12)時代で、UEコルネジャとの7人制のリーグ戦だった。
特製トートバッグ付き!
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています
photograph by Yukihito Taguchi