ラブコールは届かなかった。
「サンウルブズはスーパーラグビーにとって大切なチームだ。観客はアウェーの我々にも温かく、素晴らしい雰囲気を作ってくれる。とてもタフな試合を経験できるし、異なるカルチャーを経験できるのも魅力だ」
発言の主は、3月16日の秩父宮で対戦したレッズのブラッド・ソーン監督だった。昨年の秩父宮では大敗し、この日雪辱を果たした指揮官は、サンウルブズのスーパーラグビーからの除外が検討されていることについて聞かれ「そうならないことを願う」と言った。
2016年のスーパーラグビー参入は、日本のラグビー界に大きなインパクトをもたらした。'15年W杯で世界の4強を占めた南半球の4大国から世界のトップ選手が次々に訪れ、世界最高のプレーを見せた。サンウルブズは苦戦を続けたが、成果は日本代表の戦いに現れた。世界の上位国が相手でも当たり負けない。「場慣れしたんです」と選手たちは口を揃えた。強豪と毎週体をぶつけ、スピードと圧力を体感することは日常になっていた。
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photograph by KYODO