1月中旬に大阪で開催された全日本卓球選手権男子シングルスで、リオデジャネイロ五輪銀&銅メダリストの水谷隼(木下グループ)が、男女を通じて最多となる10度目の優勝を飾った。決勝ではTリーグ木下マイスター東京のチームメートである大島祐哉と対戦。連覇を狙う張本智和を準決勝で破って勢いに乗る大島に4-2の貫禄勝ちを収め、「優勝は1回でも大変。それが積み重なったので重い」と感無量の表情を浮かべた。
1年前の全日本決勝で14歳下の張本に2-4で完敗。「きょう(の張本)が特別調子が良いのでないなら、何回やっても勝てない」と白旗宣言まで飛び出したが、それがリベンジの始まりだった。相手を上回るためには自分を変えねばなるまいと、プレースタイルの改革に取り組む日々。張本ら若手勢力たちが主流とする「前陣速攻型」に対抗するため、自身が最も得意としてきた、台から離れた位置に立って守備を主体とするスタイルから脱却し、前陣や中陣に構えを移行していった。全日本選手権では卓球台に張り付くように立つ新しい水谷の姿が随所に見られた。
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